渡辺洋介 "スマートシティはなぜ失敗する..." 2025年3月16日

渡辺洋介
渡辺洋介
@yskw0514
2025年3月16日
スマートシティはなぜ失敗するのか
スマートシティはなぜ失敗するのか
シャノン・マターン,
依田光江
スマートシティのデータ利用について著者はこう批判の眼差しを向ける。 「充分な理論性を備えているように見えるデータだが、実際には都合に合わせた取捨選択がなされ、物の見方が部分的で縮小的でゆがんでいる。にもかかわらず、データもそこから導かれた結果も正しいという信念に引っ張られるのだ」p.50 そして、こうも唱える 「次にあなたが監視カメラの電柱の上の怪しい仕掛けを見かけたら、それがなぜそこに設置されたのか、どのようにデータを生成し、フィルタリングをしているのかつまり、危機の技術的な仕組みだけでなく、どのような情報を収集しているのか、どのような方法で収集しているのか、そして誰の利益のために作動しているのかを知ろうとしてほしい。」p.102 思考を停止することなく、なぜだろう?と考え問い続けるそれこそ都市を構成するひとりとしてなすべきことなのだろうと気づかされる。 「パラメーターを入力してアルゴリズムで処理するという安易なモデリング手法ではなく、記憶と歴史を取り込んだ都市の知識論について考える必要がある。感覚や経験に根差した、世代を超えて受け継がれるものとして空間知能を認識し、人間以外の種の知識獲得方法を考慮に入れ、地元住民や地域社会の知恵に敬意を払い、都市の外観、植物相、彫像、階段などに埋め込まれた情報を意識し、人間の脳の分散認知プロセスと人間をとりまく生態系の知性に類似する分散認知の形態の統合を目指すものだ。」p.113 そのためにはどうするべきか それは社会インフラとしての図書館がその一端を担えるのではないかという第三章「公共の知」につながる図書館論が非常にスイングした 続く のか・・・?
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