amy "赤と白とロイヤルブルー" 2025年3月16日

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@note_1581
2025年3月16日
赤と白とロイヤルブルー
赤と白とロイヤルブルー
ケイシー・マクイストン,
加藤木麻莉,
林啓恵
ものすごく、善意の話だった。 善良なるものに勝利して欲しい、心から祈る夢の話。 2人が現代社会の障壁と戦って愛し合うことを勝ち取る物語。 こういう世界で生きたいなと素直に思うし、それを形成するための一人に私もなりたいと思う。そう思えることで何か救われた気持ちにもなる、人へエンパワメントする小説で読了後の気分が明るく希望に満ちたものだった。 恋、国家、政治、国際関係、アイデンティティ、義務、家族、伝統、世間。こういったものに悩みながらも幸せを掴もうとする話で、恋をしたから何かをあきらめる、何かを成すために恋をあきらめるなんてことはなくて全部をちゃんと手に掴もうと諦めなかった彼らと彼らを取り巻く人たち、古き良き「守るべき規範」に対して「 “歴史”なんて!」と真っ向から戦う多種多様な人々がもたらす安心感が力強い。 恋愛って成長の物語なんだなって思い出させてくれた。 世界をよりよくしたい、よいものであってほしいという祈りと希望が込められた素敵な本だった。
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