iram iram "二月のつぎに七月が" 2026年4月2日

二月のつぎに七月が
2017年から雑誌に連載された作品とのことだけど、対面でひとがひとと何かを語り合い、誰かの話したことをそのままに語り継ぐ、そのことがまたそれぞれの重みで人の中におさまっていく、そのことの特別な価値はコロナ禍を体験した後にはとても切実に響くのだった。高校野球のスクラップブック、死んだ父の遺品の文庫、書き写す手帳といった記述されたものが、あいだの月日を飛び越えて違う世界を開いていくのも、これだけの長編ならではの深さと広がりで。すごくいい読書体験だった。
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