
ジクロロ
@jirowcrew
2026年4月3日
おとなになるってどんなこと?
吉本ばなな
読んでる
でも、みんなが言う「子どもの頃」っていうのは、きっと子どもだけが持っていたエネルギーや空間の広がりのことだと思うんです。
……
私はいつも授業中ぼんやり外を見てたり寝たりしていたのですが、あの時間がもたらしてくれた頭の中の空間の広がりを今もはっきり思い出せます。
……
確かに、しなくてはいけないことが多い大人の生活の中ではあのエネルギーを取り戻すのは困難です。旅行に行って景色でも変えない限り、目の前にあるのは自分が責任を持っている空間ばかりですからね。
子どものようなエネルギーの広がりを持って、大人の自由な決断をすることができたら……そんなふうにいつも願っています。
(『第一問 おとなになるってどんなこと?』)
興味深いのは吉本さんが「空間」と「子ども」というものを結びつけて考えているということ。
自由やゆとりというものを空間寄りに感じるという発想が自分にはなかったなと。
吉本さんにとって、時間的な自由やゆとりが生じるときには、おのずと思考してしまうことが多かったからではないか。親譲りの思考力を余計に感じていたのでは。
「旅行に行って景色でも変えない限り、目の前にあるのは自分が責任を持っている空間ばかり」
思考に陥り観念的になってしまうがゆえ、習慣的に目に映る空間に所有的な意味づけを行ってしまうのが大人ということなのだろうか。



