
yomitaos
@chsy7188
2026年4月3日
この世にたやすい仕事はない
津村記久子
読み終わった
@ 自宅
長く続けてきた職種の仕事にうんざりして、この1年は避けて生きてきた。たやすい仕事なんてないとはわかっているけれど、判を押したように単純に物事が進む仕事ならできるかも。そう考えていた自分にぴったりの小説だった。
仕事にやりがいがあって、まわりの人間に恵まれていたとしても、突然訪れる出来事が陥穽となって心を蝕み、逃げ出したくなることはある。作中では応援しているサッカーチームのネガティブなニュースだったわけだが、推しのアイドルがグループから卒業したり、友達から急にLINEが返ってこなくなって絶縁になったりと、そういった出来事だけでも簡単に働けなくなるものだ。
仕事を続けられなくなるのは、仕事周辺の問題だけが理由では無い。そんなことが、とてもディテール細かく描かれている。この小説が日経新聞出版社から出ている理由がよく分かる。
もう仕事にはうんざりしてるけれど、それでもやっぱり働いてみようかなと思える。凡百のビジネス書からは得られないメッセージが数多く詰まった名著だと思う。

