Moonflower "人間の土地" 2026年4月4日

人間の土地
人間の土地
サン=テグジュペリ
7 砂漠のまん中で 8 人間 【感想】 四半世紀ぶりに再読した。何というか、世界情勢があまりにひどいので、人間の善性を感じたくなったのだ。 なので、かつて(学生時代)読んだときとは沁み入る度合いが違った。その一方でいま、こうした高潔な精神をどこに/だれに求められるだろうかとも思ったのだったが、それにつけても、本作で描かれる闇夜の空、砂漠の静謐、仄かな光の、何と美しいことだろう。また、本作ほど小説と詩と批評(思想)の境界が融解している文学作品も稀だ。 さらに、堀口大学の訳文の面白さというのもある。原文の語順に近い訳し方をするため、息の長い文章だと倒置型になりやすく、そうした文章を読む宙吊り感もまた「読む愉しさ」のひとつだと再認識した。 それこそ四半世紀前から、宮崎駿(本書に解説とイラストを寄稿している)は本作をアニメ化すべきだと言い続けているのだけど……。宮崎ならどう映像化するだろうか。
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