ことのは
@kotonoha8823
2026年4月4日
レペゼン母
宇野碧
読み終わった
まさかの嗚咽。
最初は半分コメディかな、くらいの軽い気持ちで手に取ったのに。
クソ息子が置いていった嫁とのシスターフッド的やり取りに感情がない混ぜになって視界が滲み、後半では、クソ息子と交換し合えなかったやり場のない宙ぶらりんの愛に、自分と愚息の姿を重ねた。
主人公の明子が回想する幼い息子の姿と、それへのまなざしは、間違いなく自分の中にも鮮やかに存在する。
産まれてすぐの息子を胸に抱き、世界中から祝福された気持ちになったこと。
雲ひとつない澄んだ青空を分娩台からながめて、子の幸せだけを願ったこと。
光に透けるぱやぱやの産毛がとてもきれいだったこと。
17年経った今でもありありと想い出せる。
ただただ、その存在が愛おしかったのに。
どうしてこんなにも彼を否定してしまうのか。
ここにある「心配」の矢印が、どこを向いているのかたまに分からなくなる。
親からしたら「そんなこと」で子は傷つく。
でも、親だってボロボロだよ。
本音でぶつかり合えたら、人は進める。
逆に、それが出来なければ執着してしまうのだろう。
母親という型で抜かれてしまった自分を、新しいかたちに作り替えていく、その時が来るのを楽しみにしたいと思える一冊だった。