
田村
@tamura1854
2026年4月5日
あとかた
千早茜
読み終わった
官能的だけど湿度はないような連作短篇集だと思った。
恋愛感情の矢印が、お互いに向き合っていない話が多かったように感じている。
「やけど」と「うろこ」のふたりが良いな、と感じた。
「やけど」のサキちゃんは千影さんに傷つけてほしかった。絶対に傷つけてこない人に強制的につけさせたやけどの痛みを抱えることを選んだ。でもそれは、同じく傷つけてこない松本への気持ちもあったんだろうか、と思ったり。
「うろこ」の松本はサキちゃんを大切にしたくて、でも傷つかないように身を守っていたのは自分で、それではだめだと気づいたようだった。そうやって痛覚を得た松本は、ちゃんとサキちゃんを傷つけてくれるのかもしれない。恋だなあ、と思った。



