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@bunkobonsuki
2026年4月5日
コンテンポラリーアートライティングの技術
ギルダ・ウィリアムス,
GOTO LAB
美術批評の書き方を指南する本書。
タイトルだけ見ると小難しいものに思える。
「コンテンポラリー?」
「アートに関するライティング?」
「ビジネスメールの書き方」「小説の書き方」を扱う文章術の本に比べても、本書は読者に縁のない世界を扱っているように見える。
「美術批評なんて、書く機会はない」
そういって本書を逃すのは惜しい。美術批評を書くということは、普遍的な文章術を学ぶことでもあるのだ。
美術批評では作り手の来歴、作品の解説、自説とその根拠を述べるわけだが、これは論文や自己PR文の書き方に似ている。
論文も先行研究の解説をして、自説へ行く。
自己PR文も自分に起こった出来事を説明して、自説(PR)を書く。
書く順番は書き手によって前後するとしても、文章の構造は近い。
本書には現代美術という「書き手にとってもわからない」ものを解説する例文がたくさんある。「読み手が知らない世界をどう解説するか」という点で、美術批評の文章は書き手のお手本なのだ。
文章術を学んでみたいという方へ、私はこの本をオススメする。難しいようで易しい不思議な文章術本。
