いーじーらいす "モモ" 2026年4月5日

モモ
モモ
ミヒャエル・エンデ,
大島かおり
「モモはぼんやりとながらも、じぶんがあるたたかいに直面している、いや、すでにたたかいのなかにまきこまれている、と感じました。けれどもそれがなんのたたかいなのか、だれにたいするたたかいなのかは、わかりません。なぜかというと、この訪問者の話すことを聞いていればいるほど、さっき人形と遊んだときのようになってくるからです。つまり、話す声は聞こえるし、ことばは聞こえるのですが、話す人の心は聞こえてこないのです。 モモは首をふりました。 「なんだって? どうしたんだ?」灰色の紳士はまゆをつりあげて言いました。「これじゃまだたりないっていうのか? まったくいまどきの子どもときたら、やたらと要求が高いんだから!この完全無欠な人形にいったいなにが不足なのか、おしえてくれないか?」 モモは足もとに目をおとして、考えこみました。 「あたしは思うんだけど、」 モモは小さな声で言いました。「この人形じゃ、すきになれない。」」
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