春野 "人間失格" 2026年4月5日

春野
春野
@Haruno_65
2026年4月5日
人間失格
人間失格
太宰治
昔読んだ時によく分からないと思ったが、今読んでもよく分からなかった。読んだ人はよく「読んだら病みそうになった」と言うが、それもよく分からなかった。理解しきれない葉蔵の姿、延々と続くどこか陰鬱とした語り、後味の悪さにみんな「病む」と言うんだろうなと思った。 葉蔵の思考や行動が私には理解できず、「どうしてそんなふうに考えるの?」「また女かよ…」と思いながら読んでいたが、あとがきのマダムの言葉から、私が見ていた葉蔵の姿は「葉蔵の自己評価」に過ぎないのかもしれないと思った。 よく考えてみると、葉蔵が父親について語ることは割合として少なかった。その語られていない部分に葉蔵がああなってしまった原因があるのかもしれない。 「神様みたいないい子」と評される葉蔵は、本来純粋な人で本当に神様みたいだったのかもしれない。だから自然と人を惹きつけてしまう。でも、当の本人は自己評価が低いから、周りから向けられる評価と自己評価の差に苦しんでいたのではないか。 「駈込み訴え」然り、太宰治は「信用できない語り手」を使うのが得意だなと思った。
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