紫香楽 "ウィキッド 下" 2026年4月5日

紫香楽
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@sgrk
2026年4月5日
ウィキッド 下
ウィキッド 下
グレゴリー・マグワイア,
市ノ瀬美麗
読み終わった! 全体的に上巻より面白かったしなに言ってるかもわかった。(終盤は若干よくわからないところもあった) 上巻だとフィエロと「本当のリアル」について話すあたり、下巻だと悪についてパーティーで人々が話すあたりの話がとても面白いが意味を取り切れていないと感じたので、そのへんいつか読み返したいなと思った。 エルファバは自分には「魂」がないと思っていて、「魂」がない者が「魂」を求める話という意味で人魚姫を思い出した。 キリスト教的な話なので正直あまり分からないのだが、神の息吹たる「魂」とは言わば恐らく神の恩寵のようなものであり、また真実の魂の有無は誰にも判断できないわけで、要するにそれぞれ自分自身に対して「神の加護がある」と思えるか否か、といったことなのではないかと捉えている。 非宗教的に言えば神「自分(あるいは他のあらゆる全て)の存在そのものや、存在することを肯定している」ということなのではないかと思う。 ラストはオズの世界で死んだエルファバはアザーワールド、ドロシーの生まれた世界に生まれ直して終わるのかな?と思って読んでいたら「ずうっとそこに閉じ込められてしまいました」エンドでそんな……そんなの……あんまりだ……😭😭😭 多分そのオチなのはエルファバに魂がないからなんだろうし、エルファバ自身作中で生まれ変わりなんてしたくないし人生終わらせたいって感じだったからエルファバ自身にとっても望ましい結末だったのかもしれないけど…… 1939年のオズ映画を観たとき、魔法使いの姿が西の魔女と同じ緑の肌だったことが気になっていたのでエルファバの父が魔法使いだったオチはなるほどだった。 ラスト、サリマに許しを乞うことも許されなかったエルファバがドロシーから許しを乞われて激昂する構成もいい。 よくある物語のように完全に完璧に全ての人から蔑ろにされ続けるだけだったわけではないが、明らかに尊重されないことの非常に多い人生だった、というのが絶妙だな〜と思う。あとやっぱりこれが95年に描かれたというのがすごい。 多分この本を読んで「でもこういういいこともあったんだからいいじゃん」的に言う人もかなりいるんだろうと思う。そういう人って毒親で苦労したって言う人にも「育ててはくれたんだからいいじゃん」って言いそう(悪口)。 大きな、度重なる尊重されなさは、些細な肯定や尊重を掻き消してしまうし、それらを受け取れない人間にしてしまう、ってことだと思う。そしてそれは当人の問題ではない、そういう話だと思う。 多分映画のエッセンスはあるんだろうけど、おおよそ小説沿いなのかなと思うので小説のオズの魔法使いのほうもわりと気になった。
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