ろくがつのいきもの "どうしても生きてる" 2026年4月6日

どうしても生きてる
短編集 どの話も、ままならない境遇や、どこかしらフラストレーションを抱えており、読むのにカロリーが要る。 それでも、きちんと、読みたくなる(流し読みではなく) 以下、好きなフレーズ。 〇〇だからxx、という健やかな論理は、その健やかさを保ったまま、やがて、鮮やかに反転する。 「満たされていないから他人を攻撃する」「こんな漫画を読んでいたから人を殺した」はやがて、「満たされている自分は、他人を攻撃しない側の人間だ」「あんな漫画を読んでいない自分は、罪を犯さない側の人間だ」に反転する。おかしいのはあの人で、正しいのは自分。私たちはいつだって、そんな分断を横たえたい。健やかな論理に則って、安心したいし納得したい。 だけどそれは、自分と他者を分け隔てる高く厚い壁を生み出す、一つ目の煉瓦にもなり得る。 再配達を頼んだのだから、自殺なんてしない。 離婚を申し込まれたのだから、かわいそう。 新しい恋人ができたら、もう大丈夫。 満たされていないから、クレームを言う。 暴力描写のある漫画を好んでいたから、人を殺す。 そんな方程式に、任してはならない。 自分と他者に、備と不幸に、生と死に、明確な境目などない。 〜中略〜 そばにいてくれる人と繋がりながら襲い来る、今すべてが終わってしまえばいいという強大な破滅願望。 発生した原因に悪意の久片も過去のトラウマも何もない、人を傷つける言葉。恵まれない子どもたちのために学校を建てたその手で握る性器やナイフ。 健やかな論理から外れた場所に行む解しか当てはまらない世界の方程式は、沢山ある。 「健やかな論理」
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