orange.m "本屋の人生" 2026年4月5日

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2026年4月5日
本屋の人生
本屋の人生
伊野尾宏之
普段着で行ける、とある「ふつうの本屋さん」の69年をぎゅっと凝縮した1冊。とてもおもしろかった。 特に「店の風景」の数々のエピソードは、本屋とお客さんの微妙な距離感や、ああこういう人いるよなぁ…と目に浮かぶように生き生きと描かれていて、良かった。 あとがきで伊野尾さんは、「良い本だけが揃った良い本屋」をやるのはなんか違う、良い本屋とかそういう意味のある店ではなく、「ただそこにあるだけの無意味な店」、そういう仕事をしていることに誇りがあった、と書いている。すごくわかる気がした。 近年増えた独立系書店は、店主の審美眼やカラーが現れていることも多いし、それが魅力的に見えることも多い。私も好きなお店がたくさんある。 でも、主義主張を表に出さなくても、町の中に溶け込み、そこに通ってくれる人たちの顔を見ながら本を仕入れて実直に仕事をすること。漫画も俗っぽい雑誌も文芸書も参考書も、あらゆる本が等しく並んでいる。そういう場所には自然と多様性のようなものが息づいているんじゃないだろうか。
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