
阿久津隆
@akttkc
2026年3月29日

アブサロム、アブサロム 下 (講談社文芸文庫 フA 3)
ウィリアム・フォークナー
読んでる
布団に入るとシュリーヴが「さて、これからいよいよ、恋の話に取りかかろう」と言って、しかしそれはわざわざ言う必要のない言葉で、なぜなら「二人ともそれ以外のことは考えていなかったから」で、「ここまで通って来た所はすべてここに来るまでの予備行動に過ぎず」、それに「ここには二人以外の同行者はいなかった」し「これまでの道程を越えたのは話し手一人ではなく、話し手と聞き手の楽しい共同作業」によってこそのものだった。
p.157,158
その間にどちらも、頼まれたり乞われたりする先に相手の誤りを―二人が論じていた(というより取り憑かれていた)この亡霊を創り出す際に犯したり、聞いたことをふるいにかけて、間違いを捨て、本当と思えたり前もって考えていたことと一致することを取っておく際に犯す誤りを―許したり大目に見たり忘れたりして、恋の話までようやく到達したのであり、ここまで来れば矛盾撞着はあるとしても誤りや嘘はあり得なかった。
「ここまで来れば矛盾撞着はあるとしても誤りや嘘はあり得なかった」!