

阿久津隆
@akttkc
本の読める店fuzkue代表。Reads開発。著書に『読書の日記』シリーズ、『本の読める場所を求めて』。趣味はサッカー観戦。オーブン焼きとお粥をよく食べます。
- 2025年10月10日
- 2025年10月9日
- 2025年10月8日解像度を上げる馬田隆明読めなくなった「プライムの会員資格はキャンセルされました」というメールが来て、もしかして、と思ってKindleを開くと『解像度を上げる』が非表示になって、読めなくなっちゃった。先月くらいにプライム会員をやめる手続きをしていたのだったのを忘れてた。せっかく解像度がぐんぐん上がっているところだったのですが。
- 2025年10月6日解像度を上げる馬田隆明読み始めた用事なくスマホを開くときに僕ははてなブックマークとYahooニュースを延々と見ることになっていて極めて不毛で、この時間を読書に充てられたらいくらか有毛なんじゃないかというところでKindleアプリを入れた。ただ読みたい本は基本的には紙で読みたい人間なのでここでいったい何を読んだらいいのかという感じにはなって、うろうろしていたら無料で読めるコーナーにこれがあって以前気になったことがあった本だったので読んでみている。
- 2025年10月1日終戦日記一九四五エーリヒ・ケストナー,酒寄進一買った@ Open Room / Lemon House Inc.フヅクエの向かいにできた、本がたくさん売られているギャラリーのOpen Roomにて。
- 2025年9月26日夜明けまでに誰かがホリー・ジャクソン,服部京子買った@ くまざわ書店 調布店ノンストップでどばーっと読みたくなるような小説を読みたくて本屋に行ったらノンストップでどばーっと読みたくなりそうな小説だったというか『自由研究には向かない殺人』がノンストップでどばーっと読んだ小説だったのできっとこれもそうなんだろうと思って買った。
- 2025年9月21日死と乙女アリエル・ドルフマン,飯島みどり買った@ 本屋B&BB&Bでラテンアメリカ文学コーナーをうろうろしていたら目に入り、「チリ軍事クーデタ50年、傑作戯曲の新訳」と帯にあって9月11日になると毎年「今日はチリのクーデターの日でもあるよな〜」と思うことになっていて今年も思ったことを思い出したのでいい機会と思って買った。著者名になんとなく覚えがあって調べたら『南に向かい、北を求めて』の人だった。とても面白かった記憶。なにひとつ覚えていないけれど。
- 2025年9月17日
- 2025年9月16日高架線滝口悠生つくって食べた蓮根があったので三郎のきんぴらをつくって食べた。 p.63,64 ごま油で唐辛子の輪切りを炒めて、そこに薄切りにした蓮根を入れて、少ししたら砂糖と、酒と、しょうゆを入れる。簡単だろ。蓮根は切ったら水にさらすんだけど、その水にお酢を入れとくといいんだよ。 へえ、なんで。 そうすっと、しゃきしゃきすんだね。 へえ。あ、しゃきしゃきしてるわ、たしかに。 そうだろー。あと、中国の山椒をちょっと隠し味に入れた。 中国の山椒。 そう。 日本のとは違うんだ。 違うんだよ。花椒っていうの。 へえ。 いい香りがするんだよ。
- 2025年9月16日激動の時代マリオ・バルガス゠リョサ,マリオ・バルガス=リョサ,久野量一読み終わった
- 2025年9月6日カンバセイション・ピース保坂和志読み終わった
- 2025年9月5日xGENIUS エックスジーニアス 確率と統計で観るサッカージェームズ・ティペット,田邊雅之読み終わった
- 2025年9月5日激動の時代マリオ・バルガス゠リョサ,マリオ・バルガス=リョサ,久野量一買った@ 啓文堂書店 府中本店ラテンアメリカ文学にハマるきっかけになったのがグアテマラを舞台にした『無分別』だったので、「冷戦期グアテマラで展開される、権謀術数渦巻く国際政治の闇を複眼的に描いた傑作」と言われると読みたい気持ちがむくむくと湧きまして。
- 2025年8月27日&Premium(アンド プレミアム) 2025年 10月号&Premium編集部紹介した「手放せない大切な一冊、忘れられないフレーズ」というコーナーで手放せない大切な一冊と忘れられないフレーズを紹介しました。先月『トピーカ・スクール』が発売されたばかりのベン・ラーナーの前作『10:04』を取り上げました。 記事としては1/2ページなんですが、『10:04』みっちり読み込んだライターさんと本を手元に用意した編集者の方との2人から1時間の取材をしていただき、この紙幅にこの労力掛けるんだ!すごく丁寧につくっているんだなあ!と感銘を受けました。
- 2025年8月25日
- 2025年8月24日プレミアリーグ全史2(1085)ベン・メイブリー読み終わった
- 2025年8月22日トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎読書日記読み終わった寝る前、フォーリー・スクエア。アメリカ合衆国移民関税執行局。voiceの中にiceがあるというのは、どこで言われていたことだっけ。小説が終わった。深い溜息。
- 2025年8月20日トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎読書日記読んでるトピーカではなく今はニューヨーク、マンハッタン。ドーニャ・アラナのアパートメントを訪問してアダムは家族といた。 p.329 娘たちに会話の内容を知られたくないとき、ナタリアと僕は音節の多い職業語や複雑で一般性のない「十セント語」といった、僕には英語でしかできないような用語で喋ったが、それは深刻な話題を一種のゲームにするのにも役立った―大人の話しかたを真似る子供のような気分になれた。というわけで僕は言った、「神経変性は目撃するのに厄介だけど彼女の根源的な人格は無傷だよ」とか、そんなふうに。ナタリアは「私の願いは彼女が施設に移転せずに終点に着くこと」とか、そんな言いかたをした。信号が変わって道を渡ると、ルナが〈ミスター・ソフティ〉のトラックを指差した。パパ、アイスクリームくれるって言ったよね。いや、ビシの家でクッキーをもらうか、それを我慢したらアイスクリームをあげると言ったんだ、血中に放出される糖分の点で有罪になるよ。 泣いちゃう。『10:04』にあったユーモアの感覚は多分これで、それがここに来て現れて、泣いちゃう。一家はマンハッタンを南に下って91番通りからヒッポ・プレイグラウンドに入ってカバの公園だ。そこで意地悪な男の子が登場して父親はもっと意地悪で、アダムが対峙した。スーパーで敵対する同級生と遭遇する場面を思い出した。かつては息子としてあるいは孫として、今度は父親として、暴力の直前にアダムは立っていた。泣いちゃう。
- 2025年8月19日トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎読書日記読んでる布団でトピーカ。二人もベッドにいて、仰向けになった、アンバーが語りだした。ママはカンザスからあまり遠くに行ってほしくないみたいだけど、とアンバー。ダンスと学問がちゃんと結びついたところを見つけるには東部に行かなきゃいけない、とアンバー。戻ってきたら医者になれる、とアンバー。そうなったら最高だよね、とアンバー。ビーチでくつろいで、めちゃくちゃにラリったりして、とアンバー。アンバーの語りは不思議な凄みを帯びていった。 p.322,323 わかってないでしょ、あなたがクソ野郎じゃないとき、私があなたと一緒にいるのがほんとに好きだってことも、あなたと同じ部分と違う部分がわかるときの気分がどんなかも―あなたは私の声も、他人が抱えた問題も、眼内閃光も、音素も思い描けないでしょうけど。まるでいま、幼少期の広大で空虚な染みが内側で濃くなっていくよう。私たち、偽のIDがあったらいいんだ。私はあなたに現実のことを話しているのか、現実から程遠い夢のことを話しているのか、いつもほとんどわからないの。この植物を両手ですりつぶしたら、街灯が消えて、サイレンが鳴るよ。まもなくヘールボップ彗星が近日点を通るところで、青いガスのしっぽが太陽の外を向いている。氷河の青い氷。目を閉じてまぶたを押したらそれが見えるよ。私のなかではいつも、いちばん確かなものが夢のなかに溶けて、夢は確かさのなかに溶けていく。その奥には宇宙船があって、私たちがここにこうして横になっているあいだにもヘヴンズ・ゲートの信者たちがフェノバルビタールとアップルソースとウォッカを混ぜて寝台に潜りこみ、頭を紫の布で覆うよ―肉体と、歴史が終わったこの星から送り出されるためにね、それが九七年のクラス。 涙出た。なんだこの語りは。 p.323,324 この夜、アダムにはラップ・バトルとミソジニストの常套句に潜む馬鹿げた暴力性を乗り越え、センテンスが意識的に制御できない速度で展開する領域に突入した。その地平においては構文の機械装置にどんな言葉を詰めこむかは問題ではなく(交換可能性の崇高さ)、ビッチや大麻やスティングレイ監視プログラムで韻を踏んでも、自分が愚鈍に見えても問題ではなかった。肝心なのは、言語という社会性の根底をなす媒体が抽象的な力としてあらわれることであり、また彼が、ほんの一瞬でも、純粋な可能性としての文法を垣間見ることだった。 やばいやばい。加速していく。加速の先にあるのはどう考えても急停止だ、すべてが弾け飛ぶ瞬間だ、最大音量の静寂だ、「そこにアイロニーがあるとすれば、そのすべてが冷酷なものではなかったということだ」、ダレンにできることはスプレッドの可能性を潰すことだろう、スプレッドのための器官とは顎だ。顎をやれ。光が消えたら、顎をやれ。 p.325,326 混み合った地下室で全員が位置につくと、光が消える。あちこちにパイプをかざしたライターの光、ポータブルステレオの青い電子ディスプレイ。キューボールをクリックして台の縁までドラッグし、マンディ・オーエンの顔―横顔―のそばに置け。マウスから手を離すと、ボールは彼女のこめかみの三インチ下にぶつかり、顎の数か所を砕き、歯を何本か取り去り、失神させ、彼女の発話を永遠に変える。明かりが戻ってくると、彼女はうつ伏せになって床に倒れている。血が広がって(スプレッド)いく速度に叫び声が上がる。やっと音楽が止まる。
- 2025年8月17日トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎読書日記読んでるジェーンの父親が語る大昔のテープが再生されて、その夜、ジェーンが狂乱した。叫び声、すすり泣き、ものがひっくり返される音、破壊される音。アダムは必死に聞くまいとしながら、あえて音を立ててみたり。辛い場面で、読み続けられない、という気分になって閉じた。平和であってほしい。誰にも争わないでいてほしい。
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