
DN/HP
@DN_HP
2025年2月16日

妹が死んだ時の海亀
朱雀門出
かつて読んだ
また読みたい
小説が小説であるために削ぎ落とし穴を埋め整えざる得ない、世界にある歪みや傷、答えの出ないわからなさ不条理、あるいは“間違い”、そういうものをそのまま描く、描けるのが実話怪談、というような気がしている。小説でも、稀に垣間見れるそれらに出逢うと嬉しくなってしまうけれど、ここにはそれだけが淡々と静かにただあって、居心地が悪いしやっぱり怖い。それでも読んでしまう。読みたくなる。文章で表現するアートで今いちばん面白いのは実話怪談だ、と言い切るには色々と読んでいないものが多いけれど、それでもこれはとても魅力的な言語によるアートだと思う。めちゃくちゃおもしろい。

