妹が死んだ時の海亀

7件の記録
- DN/HP@DN_HP2025年2月16日かつて読んだまた読みたい小説が小説であるために削ぎ落とし穴を埋め整えざる得ない、世界にある歪みや傷、答えの出ないわからなさ不条理、あるいは“間違い”、そういうものをそのまま描く、描けるのが実話怪談、というような気がしている。小説でも、稀に垣間見れるそれらに出逢うと嬉しくなってしまうけれど、ここにはそれだけが淡々と静かにただあって、居心地が悪いしやっぱり怖い。それでも読んでしまう。読みたくなる。文章で表現するアートで今いちばん面白いのは実話怪談だ、と言い切るには色々と読んでいないものが多いけれど、それでもこれはとても魅力的な言語によるアートだと思う。めちゃくちゃおもしろい。