powder0311 "トピーカ・スクール" 2026年4月8日

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@powder0311
2026年4月8日
トピーカ・スクール
トピーカ・スクール
ベン・ラーナー,
川野太郎
再び「トピーカ・スクール」。 この本は宇宙が爆発するような劇的な結末を迎えるわけでもなく、どちらかというと急に大人しくなった子供のようにすうっと終わる。続きが気になって――変な表現だがこの本にはふさわしい――最初の章を再び開くと初回よりも明らかに響くものがある。するとだんだんと細かい部分も見えてくる。4人の語り手が時系列もバラバラに描かれるうちに、言葉が現在から過去へ進むような不思議な体験をする。まるで隠れた真の語り手のように縦横に脈動し、パンやビールを求めて干し草の荷車を呼び止めて一ペニーを投げられる。言葉を追ううちに、いつの間にか私(読者)が参加させられている。(傍点打ちたいね) 想像を受け入れる余白もたくさんあるので、例えばダレンとアダムをどう位置づけるかについて最もらしい理屈を用意できたり、インタビュー形式と思わせてそれが徐々に曖昧になっていくことについて分析してみることもできる。しかし、それは鏡を見るような、自分の投影なのだ。ミステリーの「謎」とは全く別の原理が働いている。刃牙が烈海王を見てつぶやく。「一体どうやって作ったんだ?」そんな本だ。
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