高山碧瑶 "ソクラテスの弁明・クリトン(..." 2026年4月9日

ソクラテスの弁明・クリトン(プラトン)
オーディブルで聴いた。朗読されるとソクラテスの裁判と対話が再現されるようで臨場感があった。 『弁明』ではソクラテスが哲学者としてやりたかった事が概論されていて「無知の知」というキャッチフレーズで知った気になっていたソクラテスという人物の行動原理があぶり出されていた。 『クリトン』はソクラテスがなぜ法に則って死刑判決を受け入れたかを友人クリトンに説いた対話集。「アテナイの国法によって自身は70年学び、市民としての役割を果たして生きながらえてきた。それから逃れ、あるいは異議申し立てをしようとはしなかったというのに、自身の死に際して法を毀損するべきではない」という考えは法の支配が毀損されつつある現代においてなぜ法の支配が重要と言われているのか、わたしはなぜ法を守らなくてはならないのかという問いに示唆を与えてくれる。 一方で暴走した民意と悪意を持って法を利用する者によって冤罪が生まれ、ソクラテスが死ぬという事は不正義であるとわたしは考えるが、その場合法に従う事が果たして正義なのかは疑問だ。 法を超える正義が存在するという考え方が現代の法の支配の毀損(政治家がポピュリズムを利用して恣意的な法の運用や改正を行う、または革命やクーデター、戦争によって体制転換を図るなど)を生んでいるという事実だが、、、 この矛盾にどのような解決方法があるのか、あるいはこれが法の支配の限界なのか疑問は尽きない
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved