しをに "コンビニ人間" 2026年4月9日

コンビニ人間
コンビニ人間
村田沙耶香
読了までに感じていた不安について、さらにしつこく言語化を試みる。 思うにまず、タイトルに不条理劇の気配を感じていたので、凪いでいるように見える彼女が最後に突然の残虐を担わされる可能性、ギョッとするような劇のオチとして冒頭のスコップに戻ってきてしまうんじゃ無いかという不安がずっとあった。初めて読む作者で加減も分からなかったし。 で、思ったのは、「加害と自傷だけはいけない。彼女を放っておいでやってくれ、と言えなくなる」だな。 あんなにも生き生きと、呼吸し駆け巡ることのできる場所を、自分自身で見つけたって凄いことだと思って。それを物語の側が奪わないでくれよ。放っておけない理由を与えないでくれ。 白羽という人物と交錯したことで、彼女にも彼にも何が起きるんだろうという興味が湧いたのと同時に、こいつ彼女からコンビニを奪いやがった!!!レールを引くんじゃ無い!!!という焦りが一気に加速し、うわー頼む何も変わらんでいいいから生きてくれ2人とも!!! →からの拍手喝采。ほらねー彼女にはそんな陳腐なオチは必要なかった良かった。白羽氏も無事で何より。あんたも自分のコンビニが見つかればいいな! たぶんこうです。 ちょっとスッキリした。 放っておいてくれとか、放っておけなくなるとか、コンビニを見つけろとか、外側からものを言う私はなんなんだという傲慢への懐疑は残りますけれども……。まぁ存在するものはある程度見つめるしかない。 ひとまず飲みくだせました。次の本読もう。
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