
ねむねむひつじ
@sleepysheep
2026年4月10日
星を継ぐもの【新版】
ジェイムズ・P・ホーガン,
池央耿
読み終わった
初古典SF読破。
華氏451度は冒頭で飽きてしまったんだけど、これはあらすじに興味を掻き立てられて一気に読了してしまった。「月面で発見された5万年前の宇宙服を来た人間の正体とは!?」オラ好奇心でワクワクすっぞ!!!
一つの事実が判明すると、また別の謎が立ち現れて、世界の頭脳を悩ませるも、結集した科学者達は少しづつ太陽系の歴史を紐解いていく。
最後の謎を解く鍵は未知の宇宙人技術……ではなく地球の、我々ホモ・サピエンスの歴史にあった。J・G・バラード「唯一の未知の惑星は地球だ」(解説より)正にこれだ。
ちょっと調べてみたところ最近の研究では、6万年前に中東でネアンデルタール人と現生人類と混血していたと判明している。なので5万年前に現生人類の祖先が地球にやってきたという解釈は成立しなくなっている。また、「ミッシングリンク」も古い考え方になっており、今では無数の種が平行進化していた「藪」のようなものという捉え方になっているらしい。うーん、正に「真相は藪の中」じゃあ……。
積読している「サピエンス全史」をちょっと読もうかなと思わされた。
本書は「月面に降り立ったホモ・サピエンス(ルナリアン)」という未来的な光景で小説が始まり、「ホモ・サピエンスの痕跡を発掘している古生物学者」という過去を探している光景で小説が終わる。対称性のある始まりと終わりも味わい深い。
作中では未来技術の詳細な(2026年からするとちょっと冗長な)描写が大量にあって、当時の読者はこういうのにワクワクしていたんだろうなあと察せられる。が、そういう時代にある中で、壮大な宇宙SFの結末を「私たちの歴史」に収束させる手腕に感心した。


