糸太
@itota-tboyt5
2026年4月10日

何も共有していない者たちの共同体
アルフォンソ・リンギス,
堀田義太郎,
田崎英明,
野谷啓二
他者との共有を研ぎ澄ました先にある、目指すべき共同体があると考えたとき、それに並行した、もうひとつ別の共同体の姿を探っていこう。本書の試みを、私はこんな風に解釈して読み進めていた。
でも難解で、なかなか頭に入ってこない。代わりにずっと頭の中に浮かんでいたのは、同時に読み進めていた「現代川柳」のことだった。
現代川柳は、ぱっと見、意味がよく分からない。でも心に何かが引っ掛かるので、読み返して自分なりの解釈を試みる。ここに現れる作者と読者のコミニュケーションは、おそらく作品の真意を「共有」できているかは関係ない。何かを伝えたかったんだろうなという数文字の羅列と、そこに寄り添ってみたいと思う気持ちだけがある。
「共有」を優先するなら、思いを多少犠牲にすることで、言葉はその役割を充分に担えるだろう。でも、あえて川柳を書いた。なぜかという理由を、言葉で説明することはできない。言葉の限界を超えたところにこそ、きっと理由はあるのだから。
もうひとつの共同体が立ち上がる契機は、あらゆる場所に潜んでいるのかもしれない。そう思える心の土壌を、もっと豊かに育てていければ嬉しい。