ほんの 読みサプリ "ある星の汽車" 2026年4月11日

ある星の汽車
本の装丁がすばらしくて、モノクロ鉛筆の質感の温かみは、この絵本の世界がよく現れていると思います。擬人化されたモーリシャスドードーの表紙は、絵画のように飾っておきたいという気持ちになります。 最初のページは、夜空には明るく照らす大きな月と輝く満点の星、その下の広い大地に汽車が走っています。そんな美しい風景とは相反して、汽車の乗客は…絶滅した動物、絶滅を危惧されている動物たちなのです。 汽車に、お父さんと一緒に乗っていた男の子が、車内の座席を次々と歩いていく形でお話が進んでいきます。 駅につくと、車掌に声をかけられ汽車から降りていく動物がいました。最初に男の子に別れを告げた動物は、モーリシャスドードー。降りた駅名は「1681」。「1800」の駅では、ブルーバックが…。この4ケタの数字とは!? それからも、駅に止まるたびに、オオウミガラスの夫婦、リョコウバトたちと次々降りていくのです…。 つまり降りたのは「絶滅動物」、乗っているのは「絶滅危惧種の動物たち」と「人間」なのです。 アルバトロスは、車窓から空に飛び立っていくのですが、再び、乗客として乗り込んできました。 タイトルの「ある星」とは「私たちの地球」なのだと思います。「絶滅危惧種の動物たち」と「人間」は、いつまで汽車に乗っていられるのでしょうか…。 「第31回 日本絵本賞」最終候補作品。
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