いちのべ "金田一耕助ファイル12 悪魔..." 2026年4月11日

いちのべ
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@ichinobe3
2026年4月11日
金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄<金田一耕助ファイル> (角川文庫)
静かな小さな村、二つの有力な家、二十年前の殺人、村のロメオと呼ばれる美男、醜聞の噂、階級差別、村の出身でもある今話題のグラマー・ガール、そして何より、村に伝わる手毬唄の見立て殺人と、扇情的な要素モリモリ。 そのうえ冒頭に『鬼首村手毬唄考』が示されるため、読者は最初の殺人から手毬唄の見立てであると気づけるが、金田一耕助はなかなかその情報を得ることができない、という状況にヤキモキしたり、 > あとになってそのときの情景を思いうかべるたびに、金田一耕助はいつも肌に粟を生じるのを禁じることができないのである。(p56) といった文章を挟むことで、その場面を印象づけさせられたり、先を読みたい、この描写が何を意味しているのか知りたい、と読者の好奇心を掻き立てるのが横溝正史は上手いことだなあと思う。 そして時系列通りではなく、気になる作品を読んでいるだけなので、金田一耕助と磯川警部、こんなに仲良くなっているのか……と驚いた。旅館で枕をならべて寝たり、捜査本部でうとうとしたり、軽口を叩き合いながら自転車に二人乗りしたりしていて、ちょっと楽しそうな時すらある。エピローグも小粋だった。
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