くまごろう📚 "雨夜の星たち" 1900年1月1日

雨夜の星たち
雨夜の星たち
寺地はるな
他者との境界(バウンダリー)を持って生きるってどういうことか、逆にそれがない状態の対人関係ってどういうものなのか、をとても読みやすく描いた小説。 主人公の三葉は、「できないことはできません。やりたくないことも、やりません。」って明言しながら生きている。 社会の中じゃ絶対生きにくい。 みんな、できなくてもできるように頑張る、やりたくなくてもやれることはやる、の精神で生きてるし、そうじゃないと社会が回らないから。 三葉は「自分」を優先して「楽」を選択してるなぁと思う。 ただ一方で三葉は別に「自分を大切に」してるわけでもない。 多分、自分自身の無力も無知もすごくよく知ってて、諦観があるんだろうなと思った。 だから他者に踏み込まないし、踏み込めないし、自分にも踏み込ませない、そんな場面も多々描かれていて。 三葉のようになりたくはないけど、三葉の態度(特に他者の事情に踏み込まない選択をできるところ)が好ましいなとも感じた。 読むひとによって、三葉への感想はすごく変わりそう。
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