時間のかかる読書人 "群像 2026年 5月号" 2026年4月12日

群像 2026年 5月号
秘密の読書会〜小川洋子×東畑開人 小川 広い世界に行くために、一回狭い場所に閉じこもる。誰にも見つからず誰にも侵されない場所というのは孤独な場所であって、それを持っていれば自由な世界に行ける。孤独と自由という矛盾が共存できる場所の一つが本なのでしょう。 東畑 外にいるときは、外の世界のことばかり考えてしまいます。他者がうるさいんです。でも密室に入って静かな時間と空間を手に入れると、小川さんの『サイレントシンガー』のように沈黙、静寂が聞こえてきて、静かな物語を味わうことができる。これは人間ならではの自由ですね。 小川 心を持っているからこそです。動物は持っていないものを人間が持ちえたからこその特権です。
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