くろろ
@kuroro
2026年4月12日
あの子のかわり
紗倉まな
読み終わった
産まない選択をしたはずの友人が妊娠したことから始まる感情の揺れ動きが丁寧に描かれている。犬と暮らす上で犬にかける愛情は子育てと何が違うのか、犬への愛情は母性ではないのか、友人への態度はどうするのが正解なのか。人生に満足しているように振る舞っても子どもがいないという一点で後ろめたさを感じる女性と、それを理解できずマイペースに振る舞う夫の姿が対照的に現れていた。危ういバランスのまま生活が送られていく中で、不幸な結果が出てこなかったのは小説としての救いだった。

