浸る "娘が母を殺すには?" 2026年4月12日

浸る
@rattatatatat
2026年4月12日
娘が母を殺すには?
日本の母と娘がなぜ拗れやすいのか? その答えのひとつに、「日本の母の多くが専業主婦だった」という背景がある。 日本の戦後家庭のマジョリティは、長時間労働によって家庭にいない父と、家庭で家事と育児をする母によって成り立っていた。 父の不在によって娘が母の精神的ケアまで担うことになる。これが母娘密着の原因となったのだ。 この本では「母殺し」がテーマだが、いかにそれが困難な道のりだったのか、1970年代〜現在までのさまざまな小説、漫画、ドラマ、映画のフィクションの考察を通して「母殺し」の実践の模様が語られている。例えば「毒親」という言葉が生まれたのはつい最近のことだが、2000年代後半では「母への拒否」を表現することすらタブー視されていた。「母が重い」と表現するだけで、精一杯だったのだ。 さて、そんな困難な「母殺し」はいかにして可能なのか。本書の後半で語られる結論はこうだ。 「母殺し」に必要なのは、娘自身の他者への欲望である。 そして「母殺し」とは、母の規範を相対化し、他者への欲望を優先させることである。P203 と。 「結婚したほうが幸せになれる」「女性は容姿端麗でなくてはいけない」「あなたの体型は、太ってはいけないが、痩せすぎもよくない」等々。こうした母から娘に与えられてきたごくありふれた規範。そのような母の規範を娘は守って生きる。なかにはその母の価値規範を内面化してしまっている娘もいる。 そうした規範から逸脱し、娘が自らの欲望を満たそうと行動を起こすとき、「母殺し」は達成される。いや、一度だけでは足りない。何度でも繰り返し自分の欲望を優先させ、母の規範を手放す成功体験が必要なのだ。 まずは『母が嫌がりそうだな」と思うことを、なんでもいいからひとつやってみる。それぐらい簡単な感じで良いらしい。
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