
いふ
@if_______any
2026年4月12日
帰れない探偵
柴崎友香
読み終わった
ようやく読み終わった。
帰れないことはメタファーなのだろう。技術は進んだら帰れない。
体制だけが変わり、他国とは経済関係だけを維持している自分の国。偽造した他者のパスポートか、新体制のパスポートでないと探偵の私は入国できない。探偵になりたかった私はもとのパスポートのままでいることを選んだ。
国境を跨ぐ大企業が、自分たちの情報を収集するようになった世界。膨大なデータをコントロールして支配力を強めるが、大半は取引先に都合のいいデータを売買している。探偵の仕事をしながらも薄々と感じるようになった。
それと対照的に、私は人と話をして依頼を解決する職業に就いた。しかし、その末の昇格では、明かされないことに諦めながら、空港でさまざまな人に質問することを指示されるままにこなした。それすらも情報。
これは自分の国なのか、帰りたいのかもわからない。先輩は今決めないといけないことはない、と言う。
最後のシーンは海でゲリラライブ。ザ・ブルーハーツの終わらない歌。これが筆者が掲げた矛か。

