帰れない探偵

195件の記録
- shingo@shingo2025年8月23日買った@ 紀伊國屋書店 新宿本店先日読んだ阿久津隆さんの『読書の日記』に柴崎友香さんの名が出てきて、今日店頭で見つけて「あぁ、あの方の作品か」となって購入。
- MARU@maru092025年8月17日読み終わった借りてきた今から十年くらいあとの話…この一文でたちまち不思議な世界に引き込まれる。不穏な空気漂う話ばかりだけど、旅心が刺激されてしまうな…そういえば双子のような山とか、オードリー、デイルとか出てきたけど、デヴィッド・リンチの「ツインピークス」へのオマージュなのだろうか。
- どうどう@toutoutoudo2025年8月15日読み終わった厚めの紙が使われていたのか2ページ捲ったと思って一ページ減らそうと思ったら1ページしか捲ってなくてあれ?となったのが五回ぐらいあった。 はじめの街のエピソードを読んでたらポールオースターのガラスの街を思い出した。現実的な部分と虚構的な部分がよい塩梅で私が小説に求めているもので読んでいて苦じゃなかった。場所の固有名詞が出てこないこと、あと名前も(仮名)となっているのもよい。明確な場所と人名はいらない、何が起きたのかが重要。帰れないというのは物理ではなく時間のことなのかなと思ったりした。お盆休みで人生のこれまでとこれからを考えてしまっていたのでラストの手前ぐらいのシーンが本当によかった。故郷へ帰りたいか帰りたくないかの問題提起を本質を語らずに提示して主人公の答えがでてくる。作者の私小説的な読み方もできるのかな。この方の本で前にも帰れない故郷のエピソードがあった気がした。 今から10年あとの話という枕詞も時系列の奥行きをだしている感じがあった。今の私から未来のことを語っている…、あらゆることは今起きる..!?
- ひいらぎ櫂@shaki31222025年8月14日読み終わった図書館柴崎由香作品は初めて呼んだので、 初めは「ほんわか人情探偵もの?」と思ったが大間違い。 段々と不穏さが増して、読む手が止まらなくなる。 明確にドンパチ人死にがあるわけでもないけど、ハードボイルド感がある。 国名は明記されないので、あそこかなと想像するのも楽しい。 ちょこちょこ今の時勢にリンクする主人公の語りでグッと作品の世界に没入できる。 図書館で最後の一部を読んで読了。 読書室開いてなかった。
- 涼元風花@suzu_fuuka2025年8月12日読み終わった読み終わってしまった…すごく良くて、読み終わるのが惜しかった! 絶妙なノスタルジーと思考の回遊とちょっとドキドキと。今年読んだ本ベスト5に入る✨
- it_shine@it_shine2025年8月10日読み終わった面白かった。出てくる音楽に導かれて、探偵の仕事を追っていくと、どこかに連れていかれる。はっきりとした地名や国名は明示されないけれど、現実とリンクしているようなそうでもないような感触。歴史に関しても、土地の特徴に関しても、暖簾に腕押しというか、考えても仕方ない、ただ読め、感じろ、という感触。そしてこの物語は何かを象徴しているような、そんな感触もある。不穏感もあるシーンもあるけれど、それも音楽に助けられたりする。小説としての面白さを読んだ。
- いあに@IANI832025年8月2日読み終わった何てこった、よかった!話がずっと不穏だったのは、私の今がこの話から見てどの時点なのか分からなかったからだ。話の中で日本がヤバいことになっていて、“これは、今から十年くらいあとの話。”という挿入のおかげで、私がいる世界とこの話は実は地続きなのでは?もしかして読んでいる私の今から十年後なのでは?と揺さぶりをかけてくる。SFぽさはディストピアを描いているからだ(とは言え現代に限りなく近い)。それとは別に、話の中に風景があり、空気や風を感じられ、音楽が鳴っていたのもよかった。
- Ryu@dododokado2025年7月28日読んでる「別の大陸から渡ってくる鳥のことを、途方もない距離を飛び続けるあの小さな生き物のことを考えると、気が狂いそうになるんだ」 それからまたしばらく沈黙が続いた。 時間が時間の速度で過ぎた。 (p.130)
- ちはる@chiharium2025年7月27日読み終わった読み終えて今、ひとり旅に出たくてたまらない。 国内でも国外でもいいんだけど、たとえばひとりで知らない街にいて、丸一日(あるいは半日でも、数時間でも)これといって予定がない、みたいな状態になったとき。 たとえばどこか南の国の都市を歩いていたらスコールがやってきて、とりあえずショッピングモールだかカフェだかに避難したんだけど、さてこれから雨が上がるまでどうやって過ごそうか…とぼんやり考えているとき。 そんな気分になる小説だった。
- maaaaakiiiii@maki11062025年7月26日読み終わった感じたことのないおもしろさだった。 不思議で新しくて、なつかしい。行きて帰りし物語の新機軸ですね。 読んだのが選挙期間から投開票の日までだったというのも、偶然ながら効いた。 旅行が好きだったころ、旅は空港だなあ、と考えていたのも思い出した
- mizuiro@transparency232025年7月26日読み終わった今年の一冊に入る面白い本。一回読んだだけでは、まだまだ見つけられていない魅力があると思う。あらゆることは今起こるを読んだのもあって、物語の中の時間が輻輳的というか流動的というか、そういうものをより興味深く感じた。随所随所に現実世界を想起させるものはあるものの、どこかはっきりとは分からない。小説家ってすごい、と改めて思った。
- riu@riufish2025年7月24日読み始めた読んでる@ 本の読める店fuzkue初台ふくふく フヅクエで読み始める 歩き続ける世界 去る時間 訪れる時間 町の記憶 誰の記憶 きこえる音 ページをめくれば流れてゆく わたしは日々 何でかな 何にしがみついているんだろ 思いながら読んでる
- riho@archives2025年7月23日読み終わった探偵という枠組みでこんな物語を紡ぐ方法があるなんて これまで柴崎さんが取り組んできた地図や記憶というトピックが更新されつつ多和田葉子を思い出す世界への広がりがある
- 鳥澤光@hikari4132025年7月20日読み終わった読む本読んだ本2025@ 三省堂書店 有楽町店「小説が世界と繋がっている」と感じることはこれまでもあったけど、この作品のように「世界が小説に流れこんでくる」と感じたことはあったかな? 多和田葉子の、特に『地球にちりばめられて』三部作を思いながら読んでいたけど、途中に挟んだ赤染晶子『乙女の密告』のなかの『アンネ・フランクの日記』にも響き合う、国や地域や名前や居る場所の話。 トリュフォーやデイヴィッド・リンチをはじめ映画やドラマで描かれた場面へのオマージュがちりばめられていそうな、ふかふかのイメージのクッションに寝そべるような心地よい楽しさがあって、世界の今と未来があって、なんとすごいものを読んでしまったんだろう……!! 《世界の表面がぺりぺりとめくれて、まったくおなじなのに、すべてが光り輝いた。眩しくて、耳の奥、頭蓋骨の中が、痛かった。/これはなに?》P46
- かわうそさん@kawausosan2025年7月14日読んでる「雨に歌えば」探偵ものの本領発揮?で、連続殺人事件の調査。 「わたしが育った国は(略)昔から住んでいたのに自分たちと違うと見なした人や様々なルーツを持つ人、いろんな理由で移り住んで来た人たちのことは、権利があるとは考えない、というよりも、いるのに、いないことにしてしまってるんじゃないかなって」
- かわうそさん@kawausosan2025年7月11日読んでる「知らない街のように」ここは日本ではないのかもしれない。空港から飛び立とうとしてる、十年後の話。「見えないものは、忘れてしまうでしょう?」
- Y_KATSUKI@k2_44162025年7月8日読み終わった背後に不穏な世界の気配を漂わせる探偵紀行。 〈あるときは貧しい立場に置かれている人々にシンパシーを寄せて別の国を批判し、あるときはついさっき批判した国々の価値観を進んだ目指すべきものだとしてこの国の制度や文化を問題視する理由に使う〉
- Marua@imasa_arumin2025年7月3日読み進めるうちに、舞台はどこかと考えるのはもはやどうでもよくなっていった。任務によって変わるし、「これはあの国だろうか」と推測しても、国によっては体制自体が変わっているらしいので、どこかという問いはあまり意味をなさない。 不思議な小説だった。主人公の言っていることがよくわかると思う瞬間が何度もありつつ、よくわからなくなったり、揺さぶられながら読み進める感じだ。どこか懐かしい思いが蘇ったりして、何がそう作用しているのか掴めないまま読み終わった。音楽?昔の友人との思い出?少し寝かせてから再読したい。
- 龍氏@dragon-ryu2025年7月2日読み終わった柴崎友香の小説を久々に読んだが、おもしろかった。何かを探す、求める、歩く、向かう。ミステリーやサスペンスとは違うが、これはまぎれもないハードボイルド小説かと。
- Marua@imasa_arumin2025年6月28日読んでる記憶の曖昧さ、時空の歪み、音楽に持っていかれる世界、短篇でもこれだけ詰め込めるのだなあ。 それにしても、どこの国が舞台なのだろう。なんとなく神戸を思い浮かべたが、ほぼ知らない土地だ。フェリーに乗るのに一度寄ったことがある。でも「地震がない国」だから、日本ではない。依頼人は全員仮名で登場するが、どうやら数字のつく名前が続くようだ。
- Marua@imasa_arumin2025年6月26日購入@ジュンク堂 どっしりした装丁がかっこいい。「帰れない探偵 急な坂の街で」、初出は『MONKEY vol.20』だったというのは、柴田元幸が『MONKEY』最新号のあとがきに書いていた。 本書はまだ一篇しか読んでないけど、柴崎友香ほんと好きだわ。