
鷲津
@Washizu_m
2026年4月12日

職業としての小説家(新潮文庫)
村上春樹
わたしの本棚
今もそうですが、柴田元幸さんの「MONKEY」は、初期の頃からよく読んでいました。当初村上春樹さんの連載もあって、ちょっとお得な感じの雑誌でした
『そのかわりに押し入れにしまっていたオリベッティの英文タイプライターを持ち出しました。それで小説の出だしを、試しに英語で書いてみることにしたのです。(中略)ところが外国語で文章を書こうとすると、言葉や表現が限られるぶん、そういうことがありません。そして僕がそのときに発見したのは、たとえ言葉や表現の数が限られていても、それを効果的に組み合わせることができれば、そのコンビネーションの持って行き方によって、感情表現・意思表現はけっこううまくできるものだということでした。要するに「何もむずかしい言葉を並べなくてもいいんだ」「人を感心させるような美しい表現をしなくてもいいんだ」ということです。』
『風の歌を聴け』執筆に係るエピソードのくだり。当時これを読んでナルホドと思ったことを覚えています。村上さんの心地よい文章のリズムの一因がわかったような気がしました
ありのままに人に伝える。シンプルに表現する。その極意とまでいかなくとも、カッコつけずに他者と向き合う作法として、今でも反芻しています。そうは言ってもなかなか上手くいかないのですが…

