夜井
@beginner_reading
1900年1月1日
ペンギン・ハイウェイ
森見登美彦
読み終わった
正直、読み始めたときはこんなに涙が出るとは思わなかった。主人公のアオヤマ君は科学の子なので、自分の感情を客観的に表現したり、物事を論理的に考えている。歯科医院のお姉さんとアオヤマ君の関係が良かった。アオヤマ君は賢いが、まだ小学4年生なので、自分が恋に落ちていることを客観視することが難しかった。しかし、お姉さんとの日々を繰り返し、最後にはその気持ちに気づく。でも、それが遅かった。周りの人は皆アオヤマ君がお姉さんのことが好きなことを分かっていたが、アオヤマ君自身はその感情がどういったものなのかを最後の直前まで仮説としてでしか考えれなかったのかもしれない。実際には泣いていないけれど、自分が涙脆かったら号泣していた。森見さんはこういう作品も書けるのかと驚嘆した。特に好きなシーンは最初の方の場面でアオヤマ君は色んなことの研究をしていて、その中でお姉さんの研究に行き詰まったときお父さんがその話を聞いて、アオヤマ君にちょっと苦いチョコレートをあげるシーンで素晴らしい文学だと思った。アオヤマ君は自分の感情を律しすぎていて、正直になれていないところが儚いと感じた。sf小説で1番好きかもしれない。この小学生のまだまだ知らないことばかりで色んなところを友達と探検したりするところにノスタルジーを感じて、もう戻れないあの頃を想い心の中で泣いた。

