積読山脈 "百冊で耕す" 2026年4月12日

百冊で耕す
百冊で耕す
近藤康太郎
読み進めるほど著者との距離を感じる一冊。 とはいえ新聞社の支局長をやっているだけあって一般人とは本の読み方も読む量も読む種類も読む必要性も異なるのだから自然なこと。それでもこんな本の読み方もあるぞと提示してくれている。本好きを肯定してくれる著書。 好きな本を読んでいくことは楽しいし、世界を見る解像度を上げる重要な能動的行動だけれども、同時に偏重しない方がよいのも頷ける。 「ヒトラーもスターリンも毛沢東も、“大読書家”だった」「読書そのものは、人格を育てない。劇薬だ。興味の赴くままただ読むのは、有害でさえある。」 SNSのアルゴリズムで自分の見たいものしか流れてこなくなり、それをただ受動的に浴びるだけの状態に陥ってはいけないのと似ているように思う。これを避けるには、時代という篩にかけられても尚残る古典(文学・心理・人文など)を、人生のある時期だけでもいいから読むこと、とある。巻末には著者の百冊が記載されているのでこれを参考に読み進めても良いかもしれない。 いつかはそこまで読める人間になりたいものだ。 とはいえ、私は欲が強い人間なので百冊に絞るつもりは毛頭ない。気に入った部分の抜き書き帳を作るのは大賛成。電子化すると見返しもしないただの情報に成り下がってしまうからね。あとはかっこつけでしょう。本好きな自分に酔うのも悪いことではない。
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