
いち。
@tokisakananao307
2026年4月14日
十戒
夕木春央
読み終わった
「日常感あふれるこの状況で、当然のごとく殺人が起きている現実を直視せずにいられるかどうか、私自身にすら分からない。」
父親の兄が亡くなり、遺産として残った島の活用としてリゾート再建計画の下見をするため、里英と父親を含めた関係者数人は島へと向かうことに。日付が変わって朝、関係者の1人が死体で発見され、近くには十戒が記された紙切れがあった。これを守らなければここにいる全員、命の保証はないーー。
スマホも電波も食料もある安全な状況の中、課せられたルールを守る以外の理由で動き出すことが許されない状況を作り出し、日常を恐怖へと変え、正しい行いをしていれば助かるんだという希望を与えて、激しく感情を揺さぶってくる。空気感が新しいミステリーだった。
読む上での注意点はただひとつ。何も理由を聞かずに同じ著者の「方舟」を読んでから手に取ること。この衝撃はきっと一度きり。

