柴犬 "水曜の朝、午前三時" 2023年4月10日

柴犬
柴犬
@storyseller
2023年4月10日
水曜の朝、午前三時
いまはまだ夫も元気だし、あなただって、私が望めばすぐにまたケネディ国際空港に駆けつけてくれることでしょう。でも、私は知っているつもりです。人間は時間がたてば変わってしまうものだということを。手術後、私が何の反応も示さず、それこそ植物のように何年もただ生き永らえたとしたら、夫やあなたがいまは愛情だと感じているものも、いつしか苛立ちや憎しみに変わってしまうだろうということを。担当の医師から「危険な手術になる」と告げられた時、真っ先にイメージしたのはそうした光景だったのです。でも、そうだからといって、私たちが共有してきた感情が偽りのものだったとは誰にも言わせないつもりです。
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