はぐらうり "あなたの名" 2026年4月15日

あなたの名
あなたの名
小池水音
三島由紀夫賞候補作。二度目かな。今作も静かで、美しい。 表題作と、「二度目の海」という短篇。どちらも、記憶と記録がテーマになっていた。「あなたの名」は、余命宣告された母親と血の繋がっていない娘の物語。AIとして母親の記録を残しておきたい娘。 だいたいの小説は、世界観に浸かるまでがなかなか苦しい。こういうことをこう描いている、と理解するまでが、ややもすると苦痛でもあるなぁと思っている。 小池さんの小説は、物語に入り込むまでの助走が必要ない。物語のほうから入ってくる感じ。それが正しいのかはわからないけれど、少なくとも自分にとっては冒頭から好感がある。早くメジャーになってほしい。 レビューに「好きな世界観」などと書かれているものも多くて嬉しい。
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