あなたの名

5件の記録
- 紙村綴@kamimura_tsuduru2025年8月25日読み終わった余命わずかな継母が、娘に頼まれてAIを使って自分の姿を記録しようとする。話しているうちにある林の情景が浮かび上がってくるが、それは痛みの記憶でもあって……。文章が美しい。死が近づいている母と、その言葉を遺そうとする娘という関係に興味を持って、語ることの力みたいなものに共鳴しつつ読んだ。文章が美しい、って二回書いてしまうくらい透明感あって好きだ。二編目の短編も、過去を語ることの痛みの話、こちらもとてもいい。小池さん、もう何作か読んでみよう
- ryo@mybook122222025年8月18日読み終わった疼く傷が癒えてゆくのか、 抉られてゆくのか、 その感覚すらも曖味になりながら、 それでも喪失を描き続ける小池さん自身の、 祈りが、 願いが、 美しい色彩となり、 音となるようだった、 数多の喪失の先に佇むその音の響きが、 あまりにもうつくしかった