

はぐらうり
@hagurauri-books
本にまつわる仕事をしています。
別のSNSから移行中。
紙の本は主に透明書店、電子はhontoを使っています。
レビューは基本的に良いことを書いているつもりです。
- 2025年5月23日別れを告げないハン・ガン,斎藤真理子読み終わった先に解説を読んだほうが良い、とどこかで聞いたので解説から。すでに凄惨。簡単に感想を書けない本を読んでしまった。 まず、自分は隣国であるはずの韓国の歴史、とくに自分が生まれる前のことを知らない。これだけ凄惨な歴史も、しばらく隠されていたとはいえ、知らない。 いま観光地となっている地域、例えば沖縄の島々にしても、手付かず(だったり、急に開発されてリゾートになっていたりする)のところは、何かあったところなのは、考えればわかる。済州島も、同様。 史実に基づいている小説だが、全編をとおして観念的でもある。韓国を知らない自分にとっては、理解の及ばない部分も多くあった。それでも、描かれているところはわかる。 ノーベル賞は平和賞でなくとも、どことなくpeace的な人に送られている印象がある。だからハンガン氏であり、ボブディラン氏なのだと思う。日本の作家はあまりpeace的な人が多くないのかも。カズオ氏を読んでないのでわからないけどね。
- 2025年5月23日あやかしの葬儀屋(1)あおたゆきこ読み終わった
- 2025年5月23日和庵のひと肴 1高倉あつこ読み終わった
- 2025年5月22日ハヴィラ戦記 1みのすけ,町健次郎,西村奈美子読み終わった
- 2025年5月22日GTU -怒りのDEATH山田ー(1)藤沢とおる読み終わった
- 2025年5月22日
- 2025年5月12日泡の子樋口六華読み終わった17歳での受賞とのことで、文藝賞の綿谷りさと同じ。 トー横界隈の小説はいくつか読んだけれど、どれも想像を超えてくる。以前は歌舞伎町で飲むこともあったけれど、こんな街だったっけか。たしかにコマ劇もまたあって浄化作戦よりも前の時代だったが、異世界の話のよう。 現実なんだなと思うのは、トー横にも加害者と被害者がいて、誰もが別々の人格を持っていることがわかるから。ニュースでは一緒くたにトー横キッズとされることが多いが、もちろん当人たちは個々の人間。 文章は粗いところも多いけれど新人賞。勢いがある。良かった。
- 2025年5月10日対馬の海に沈む窪田新之助読み終わった開高健ノンフィクション賞。 JAで長年起こっていた不正を暴き、人間の悲しさも描かれている。まったく記憶にない事件だけれど、巨大組織の闇は相当深かった。 取材の量がもの凄い。ノンフィクション作家じゃなくて農業専門ライターのような方だったのがまた凄い。
- 2025年5月2日あしたの風景を探しに馬場正尊読み終わった子どもの前でケータイばかり見ててもなぁ、と隣にいるときはしばらくこの本を細切れで読んでいた。ようやく読了。 馬場さんは初めて会ったときも面白い人だと思ったが、その後も20年留まることなく面白いことに巻き込まれてきたことがよくわかる。 人に対してはもちろん、建築や都市、自然に対しての目線がずっと優しい。さまざまな媒体で書かれたものをまとめて読めるとても良い機会だった。
- 2025年5月2日ミアキス・シンフォニー加藤シゲアキ読み終わった『なれのはて』がとても面白かったので。初出はanan連載で『なれのはて』よりも先に書かれている。 ananだから愛がテーマ、流行りのフロムを引用という洒落臭さだけれど、思考が薄くなくてとてもよかった。編集からのそういうオーダーなんだろうな、と思う。しっかりと根を下ろした小説だった。 今回も小説家がアイドルやってる感じで凄い。まだまだ読んでいこうと思う。
- 2025年4月27日回復する人間ハン・ガン,斎藤真理子読み終わったノーベル賞作家の短編集。それぞれ書かれている年代は違うものの、テーマは「傷と回復」で間違いないのだと思う。 傷がだいぶ深くて回復するのは困難を極めるものばかり。回復のきざし、をえがいているのかなと思う。とかげは再生。人はそこまで簡単には再生しない。だからかな。 淡々と進んでいくが時系列がややわかりにくく、もっと時間をかけて読まないといけない小説なんだろう。最初に読むのがこの作品で良かったのかわからないが、いくつか読むつまり。
- 2025年4月23日潤日(ルンリィー)舛友雄大読み終わった日本に「潤」してきた中国人新移民と呼ばれる人々を取材したノンフィクション。 これまでの「爆買い」を流行らせた観光客ではなく、華僑でもない「潤」。この「潤」にもさまざまあり、想像もつかない富裕層もいるし、中所得層も。共通しているのは中国に居づらい、住みたくないということか。 日本から脱出する日本人も多数いるわけで、この時代より良い環境を求めて世界に出るのは共通。バブル期に日本がアメリカを買ったように、今は日本が買い場になっている。物価高もグローバル化の一環だと思っているし、生活しにくい状態ではあるけれど、土地もお金も権力も持ち回るものかなと楽観的に考えている。
- 2025年4月18日異形のヒグマ OSO18を創り出したもの山森英輔,有元優喜読み終わった読むきっかけが何だったか覚えていない。OSO18捕獲までのノンフィクション。 その名前は知っていたけれど、遠い世界の話で対岸の火事ではあった。結末がどうかも気にしていなかった。 人間と自然とのかかわりの問題。ヒグマだけじゃなくて、捕鯨とかビーガン的なものとかも。文明は後戻りできないので共生の道をひたすら探るしかない、かなと思う。 "人間がつくってしまったクマだから。すっかりつくり上げてしまった──"(第12章)
- 2025年4月15日逃亡者は北へ向かう柚月裕子読み終わった震災直後に起こった事件をめぐる、哀しい人間ドラマ。ボタンをいくつも掛け違えてしまった結果、不条理にも思える(というか明らかに不条理)、だけれど起こっていてもおかしくない物語。忘れていたけれど、プロローグから結末はわかっていたのだな。 タイトルはなにか込められた思いがあるのかな。表面しか見えていないが、2011年から「北」に新たな意味合いが込められてしまったので、その類の思いかもしれない。
- 2025年4月13日
- 2025年4月13日
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- 2025年4月12日
- 2025年4月12日
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