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はぐらうり
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@hagurauri-books
本にまつわる仕事をしています。 紙の本は主に透明書店、電子はhontoを使ってます。
  • 2026年8月19日
    目が
    目が
    30分ほどで読めるモキュメンタリー。 お化けのような得体の知れない怖さ、という感じではないものの、人間そのもののある種の怖さがある。本作は、都度都度感じるものではないけれど。 ここから読むと本作で終わりそうではあるが、過去作を読んでいる人にはハマりそう。
  • 2026年8月18日
    愛と哀しみのスワローズ
    小さい頃のヒーローは池山だった。次に古田。この二人の引退試合は、幸運なことに球場に観に行けた。まだチケットも取りやすい時代だった。 その次に好きな選手が伊藤智、飯田、そして高津。古田はまさかの兼任監督となったけれど、そのほかに誰かが監督をやるなんて思ってもみなかった。それが高津、そして池山とは。あと真中。 日本一、リーグ連覇の頃は本当に試合を観るのが楽しかった。タレントも揃っていたし、昔好きだった選手が監督としてファンを喜ばせている姿も嬉しかった。だから、負けが込んで高津が批判されるのは耐えられなかった。 池山の監督就任も、いまのスワローズの監督やって大丈夫なのかという不安が勝った。 絶対大丈夫、でしたね。また何かの形でスワローズに戻って来るのを、楽しみにしています。本の感想じゃないな。
  • 2026年8月10日
    サイレントシンガー
    『博士の愛した数式』をたしか学生時代に読んで以来の小川洋子さん。いつのまにか大作家になってしまった。 「内気な人」のコミュニティで幼少期を過ごし、そのままそこで働くことになった少女の、静かな物語。どことなく幻想的だけれど、ファンタジーではない感じ。 静かなとこで読むべき本だった。おしゃべり禁止の喫茶店とか、夜とか、何も聞こえない満員電車とか。ノイズがあると途端にストーリーを追えなくなる、不思議な感覚。
  • 2026年8月4日
    名探偵にさよならを
    名探偵にさよならを
    過去作同様に著者のミステリ好きが存分に発揮されてて好感。楓との連携プレーが気持ち良い。泣ける。 別の場所のセリフもとつぜん来て、泣ける。「今でも信じられない。亡くなったんだ。〜」のくだり。 これで三部作が完結。本業のラジオが忙しいのは重々知っているんだけれど、初心者向けのミステリを書く良い作家さんでもあるので、次回作も楽しみにさせてもらいたい。
  • 2026年8月2日
    名探偵じゃなくても
    名探偵じゃなくても
    最終作を8割方読んだところで、あれ2作目読んでないな、となり、こちらを先に。いろいろと繋がった。 相変わらず作者がミステリ好きなのが溢れていて良い。あまり知識がないのでわからないところも多いけれど。
  • 2026年7月28日
    ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 21
    ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 21
    ちょっと落ち着いたら読もうと思ってたら半年以上経ってしまって、次の巻の書誌が出ていて焦る。 いよいよ最終章というところで熱い展開。風呂敷が畳まれていっているのを感じる。不覚にも少しうるっとするなど。歳も感じる。
  • 2026年7月22日
    丹心/まごころ
    芥川賞候補作の表題作と、新潮新人賞受賞作の「さびしさは一個の廃墟」併録。 これはやばい。まったくわからん。これを書いた人がいるということと、これを評価した人がいるということへの敬意しかない。 純文学は奥が深い。
  • 2026年7月16日
    ギンイロノウタ
    ギンイロノウタ
    野間文芸新人賞。短い中編と長い中編の二作品。 「ひかりのあしおと」 いくつかのメタファーがあるように思うが支配からの卒業ということなのだろう。でも単純におどろおどろしい村田沙耶香世界観の物語として良かった。 「ギンイロノウタ」 これも同じ世界の話。親からの支配と合わせて、生じてしまっている自身からの支配からの卒業。頭のなかのものを物語として昇華させていく凄まじさを感じる。小説家ってすごい。
  • 2026年7月10日
    夏帆
    夏帆
    まず、春樹文体が嬉しかった。すごいファン、という認識はないけれど、なんかホームに戻ってきた感じ。 初期の頃に戻ったかのような読みやすさ。メタファーはいろいろとありそうだけれど、差し置いてもストーリーが面白かった。 武蔵境とか、足立ナンバーで笑ってしまう。場末の三流大学、とか。意識的なんだろうけれど、このスノッブな感じも嫌じゃない。母親の描写も意識的にステレオタイプなのかな。この5年ほどの日本の小説は、母親の描き方が同じものが多い気がする。 ファンタジックな要素以外はわりと現実的な設定が多くて、村上春樹じゃないみたい。いや、春樹ではあるんだけれど。とにかく心配されていたような描写は見当たらなくてほっとしたし、ただ面白かった。
  • 2026年7月8日
    ソリティアおじさんがいた頃
    芥川賞候補。これも一気読み。良かった。文學界新人賞の受賞作。 味噌屋の先輩が亡くなってお通夜に行く話。それだけなのに読める。淡々と物事が進んでいく感じが井伏のようで心地よい。全体に軽いタッチでエンディングも軽いしわかりやすいけれど、これは純文学だなぁと思う。良い作家さん。 この時期は文芸誌を読むので楽しい。毎月は買えなくて、大学の図書館で読んでいたのを思い出す。ちゃんと全部読めなくて申し訳ない。文學界新人賞、金原ひとみさんの選評が良かった。本当に暖かい人。
  • 2026年7月8日
    悪い血
    悪い血
    芥川賞候補。一気に読んでしまった。面白い。 妊婦健診で管4本分の血液を抜かれた女性が、思い立ってそれを奪還しようとする話。ところどころで妊娠していた頃の妻を思い出し、わからんでもない、という気になった。 人生に何があっても、それは「罰」ではない。選びとった結果でもない。不条理ではあるのかな、とは思う。 「罰せられていると思うなよ」だ。 普遍的なテーマではあるし、人物の魅力もあって、今回も期待大。
  • 2026年7月5日
    ゾンビ回収婦
    ゾンビ回収婦
    芥川賞候補作。この人以外に、誰がこんなもの書けるのか。今思えば『家庭用安心抗夫』がいちばんわかりやすかった。『猿の戴冠式』は難解で、本作も行って戻って何回も読んでやっと表層を理解。 急げ、急げ、結果出せ。急げ、急げ、ミスすんな。改善しろ向上しろ発展しろ進歩しろ、死んでもミスんな、進化しろ。 現実は皆がNPCのようで、VR世界にはNPCじゃないような人がいて。AIに振り回される世の中への風刺が効いている。 テーマはよりわかりやすいものの、大江・平野の系譜に繋がるものがある気がする。これまでと比べて普遍的ではないのかもしれないけれど、二十年後の大家のよう。選考委員はどんなふうに評価するんだろう。
  • 2026年7月2日
    アンチ・グッドモーニング
    芥川賞候補。めちゃくちゃ面白い。面白すぎて芥川賞ではないと思うけれど読まれてほしい。 おそらく著者は会社勤め経験が豊富で、継続中なのかもしれない。大企業の社会人としての解像度が高くて、とても苦しい。読むのが辛い前半。 眠れない日々。自分の場合は起きたときの絶望感だったけれど、光のあるラストで良かった。
  • 2026年7月1日
    #台所のあるところ
    直木賞候補作。深夜ドラマ「台所のあるところ」の視聴者、Xで感想をつぶやく人々の生活をめぐる、連作短編集。書名の「#」はそういうことだったのか。短編集は、連作ものが好きです。 面白かった。島の話以降がとくに良かった。ほのぼの形でほかの候補作よりライトな感じかなと思っていたけれど、ホラーチックなテイストもあり、都合良く答えなんて見つからないままならなさもあり。 家とか家族とかいろいろ考えてしまうお年頃ではありますが、60くらいになってから読むとまた違った見え方をするんだろうな、という小説。
  • 2026年6月28日
    見えるか保己一
    見えるか保己一
    直木賞候補作。山本周五郎賞受賞作。実在の人物だったんですね。タイトルは人の名前なんだろうな、くらいに思っていたが、苗字は別にあった。 ただの?盲の聖人としてではなく、人としての欲や迷いも描いている。偉業を成し遂げた保己一だが、その偉業自体はほぼ描かれていない。読了後に調べてようやく知った。それほど、人を描いている。 時代小説ではあるけれど、言葉遣いはそこまで時代時代していないので、大作ではあるけれど読みやすい。目が見えないだけにストーリーもミステリーの様相があり、ハラハラする展開も多く楽しめた。
  • 2026年6月23日
    けんぐゎい
    けんぐゎい
    直木賞候補作。朝倉かすみさん。『よむよむかたる』しか読んでいなかったので、こんなものも書くのか、と驚いた。これは過去作も読みたい。 今回の芥川賞候補の『悪い血』と同じく、妊娠出産がテーマになってくる。そして同じく、人生は自分で選び取ったものなのかどうか、を考える。 『悪い血』は、人生に何があっても、それは「罰」ではない。選びとった結果でもない。「罰せられていると思うなよ」という。 こちらは、人生は籤引きの連続、という"ほの"と、それに同意しない"ふゆ"が出てくる。 自分も、すべて選びとってたらたまらんよな、と思う。 同じ課題を感じ取って『悪い血』は現代の純文学に、『けんぐゎい』は時代小説のていをとったのだと思うと面白い。
  • 2026年6月11日
    口に関するアンケート
    怖いのは苦手だけど、映画化するというので。 20分程度でサクッと読めて、しっかり怖いモキュメンタリーホラー。短いけれど、そのなかにいくつかのギミックが仕込まれている。 豆本に近いのかなと思うけれど、そういうものを出版できて、ヒットしているところが良い。その現象が良い。
  • 2026年6月10日
    多類婚姻譚
    多類婚姻譚
    話題の書。 「異類婚姻譚」があるので、似たようなものがと思ったけれど、なるほど。結婚にまつわるままならない人生の短編集。少しずつ繋がっていて、こういうのは好きです。 「小鳥たち」「C'est la vie」がとくに良かった。 年齢を重ねているのが好きなのかもしれない。自分の年齢的に、とも思ったが「マチネ」も当時から好きだったからそういう嗜好。 お話の世界、ではなく、すぐ隣にある物語だった。
  • 2026年6月5日
    マウス
    マウス
    読んでいると、どんどん過去の自分を思い出す。悪い気分じゃない。良かった。 小さい頃、なぜ自分は自分なのか、と思ってた。なぜ自分の自意識が自分にあるのか。なぜこの肉体に宿ったのか。 自分が当然にそうであるように、他人にもそれぞれ自意識があって、その人の苦悩や葛藤があって。でもすぐに忘れる。自意識だけそこに残って、他人がモブキャラになる。 後半の大学生パートも身に覚えがある。魚屋でバイトしてて、大声出せて。 これもコンビニ人間に繋がってるなぁと思う。
  • 2026年6月5日
    逆転監督 森保一
    気持ちを高めるためにW杯前に急いで読まねば、と思い。良かった。 それこそ代表戦くらいしか観ないので、森保監督のことも現役時代は朧げで、広島の監督として少し記憶していたくらい。日本代表だったくらいなので順風満帆かと思いきや、苦労人であった。 木崎さんはあまり前に出てこないタイプの書き手で好感が持てる。意外と短かったのでもっと濃密でも良かった。
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