
きいこ
@kiikokko
2026年4月16日
博士の愛した数式
小川洋子
読み終わった
あたたかくて静謐な悲しさに満ちた物語だった。終わりが見えている物語はどうしたってさみしい。
本を読むタイミングなんていつだってよいと思っているが、この本は現役で数学を学んでいるときに読みたかったと心の底から思った。錆びついた脳みそでは、文章を読んだだけで、博士から提示されたオイラーの公式がどれほどの意味を持つのかを真に理解し咀嚼することができなかった。それがたまらなく悔しい。
数学というものから逃げ続けてきたので、全ての数字に名前がついていることなどを知れて、数学とは案外ロマンチックなものなのかもしれないと思えたことに親近感や嬉しさを感じた。解説で「小川さんはこの作品で、数学と文学を結婚させた」と言われていたが、まさにそのようだと感じた。初めて数学をこんなにも身近に感じられる作品だった。



