
伊藤螺子
@thunderheadhour
2025年3月4日

図書館を建てる、図書館で暮らす
山本貴光,
橋本麻里
読み終わった
本好きなら一度は憧れる、同夫妻が膨大な蔵書と暮らすために逗子に建てた自宅「森の図書館」の計画や暮らしの実践などを語る一冊。『積ん読の本』でも見たけども、壁面全てを覆う本棚にすでに収まりきらない本が溢れかえっていて、羨ましいやら恐ろしいやら……。
そして本がこれだけある暮らしによって何がもたらされるのかも書かれているので、ひとまず我が妻にもこれを読んでいただいて、本をたくさん買って家に置いておくとこういう素敵な効能があるんですよ、ということを、家庭円満のためにもぜひご理解いただきたく思っております(読まない)。
しかし、記憶の宮殿としての自宅!あまりの物量におののきつつも、逆に人は迷いを捨てればここまでの暮らしを営むことができるのだというか、『私の生活改善運動』の極地みたいなソリッドな住環境であり、頭の中にこの事例がサンプルとしてセットされたことは、己の暮らしを照らして考えるうえでもよかった気がします。
そして下世話だとは思いつつも、一体いくらあったらこんなことが実現できるのだろう、というのが気になってしまう。東京では地価が高い上に、壁面が多く広く古くないなんて物件がなさすぎて、本に囲まれた暮らしはなかなか実現しづらい。
