時間のかかる読書人 "フーコー入門" 2026年4月16日

フーコー入門
統治性のプロジェクト フランス革命の教訓は、外的な原理を排除し、理性の内的な合理性だけに準拠しょうとした啓蒙の国家が、テロルの国家に変身するという逆説だった。ファシズムの教訓は、を至高の目的とする国家が、国民を大量に虐殺するという逆説だった。それではこのような逆説はどのような歴史的な経緯によって誕生したのだろうか。この生-権力の出自を系譜学の方法で解明しようとするのが、統治性のプロジェクトである。 フーコーはこの生-権力の歴史的な考察を、<統治性gouvernementalite>という統一的な視点から行う。これは、西洋の社会の政治的な理性の素性と隠れた由来を暴き出そうとする壮大なプロジェクトである(統治性という用語はフーコーの造語であるが、他者の統治である政府 gouvernementと、自己の統治である道徳性の両方の意味を兼ねそなえた言葉であり、フーコーのこのプロジェクトにふさわしい名称だと思う)。
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