mikechatoran "平原のモーセ" 2026年4月17日

平原のモーセ
平原のモーセ
双雪濤,
大久保洋子
著者の出身地である遼寧省瀋陽を舞台にした短編集。多くが改革開放による経済成長の陰で、工場閉鎖などからリストラされた労働者とその家族、特に子供達を描いている。暗くノスタルジックな印象を受けるが、書かれる時代が1990年代〜2000年代にかけての頃だと考えるとびっくりする。文化大革命は1966年から、改革開放が始まったのが1978年と、作品の親たちの世代はまさしく激動の時代を生き抜いてきたわけだ。そうしたことがらを短いながらそれぞれの作品に密度高く書き上げる手腕は相当なものだ。「北方は無に帰す」がよかった。
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