
tsubaki_fuyunohana
@tsubaki_2025
2026年4月17日
忙しい人のための美術館の歩き方
ちいさな美術館の学芸員
読み終わった
ビジネスマンにはアートを、的な本には食傷気味。ビジネスマンだって飲み会や遊びに行く。美術館に行くのだって、別に理由なくて行ってもええやんか、「仕事の役に立つ」アート論なんてごめんだ!と思い続けている私にとって、大変に嬉しい本でした。
最初は、なぜ現代日本人は美術館に行かないのか、という話から始まったので、またか…と一瞬思ったのですが、すぐに、「そんな中で美術館に行く人たちって、なんで行くの?」という話が始まって、お、なんかこの本は他の本と違うぞ?と身を乗り出す。そこで、なぜか美術館に勝手に行ってる人たちの共通点をさらっと言い当てておられて、この作者の方はめちゃくちゃ信頼できるーーー!!!とそこから一気読み。
具体的な事例と抽象的な整理や考察がバランスよく配されており、全ての説明が「嘘じゃない」信頼感に満ち溢れていました。あとがきではもはや感動しました。
学芸員さんだけでなく、大学で教鞭をとられ、一般に向けて情報発信されている作者だからこその、多角的な考察が盛りだくさんで、やさしい言葉遣いと語りかけるようなわかりやすさがあるのに、一つ一つのパラグラフに作者が自身の哲学やスタンスをしっかり盛り込んでいる。かんたんなのに、疎ではない、というか。
一気に大ファンになりました。こういう書き手の方がまだ日本にもおられるんだ、と本当に嬉しく思いました。別の著作もぜひ拝読したいです。