
nogi
@mitsu_read
2026年4月18日
ニュー日本文学史
三宅香帆
読み終わった
@ ごはんと珈琲アルト
おもしろかった……
古典はてんでわからないまま生きてきてしまったのだけど、有名作品から聞いたことがなかった物語まで、三宅さんの軽快な語り口で数ページずつ時代を下りながら紹介されていてとても読みやすかったし、原典を読んでみたいと思うものが多かった。
作者不詳の「有明の別れ」とか、なんて面白そうなんだ。
なんとなく「昔の話だし……」と敬遠していたところがあった作品も、書かれた当時は新しすぎて評価されなかったり、書き手本人が社会に抑圧されて人生を終えざるを得なかったり、それゆえに今の我々にも響くところがあったり……。
三宅さんは口語っぽい文章を書かれるので取っつきやすいし分かりやすいし、帯なんかもキャッチーだけれども、読み進めていくと、そういう手法に招かれてするっと入ってきた読み手に、熱がぐっと入った言葉を要所要所で向けてくるところが好きだ。
ちなみに今夜の大垣書店でのイベントは配信チケットを買ったので楽しみです。(始まる前に読み終えてよかった)
p195
〝なかでも宣長は、『源氏物語』の解釈に着手する。江戸時代まで『源氏物語』は、「夫のいる女性に恋をする光源氏なんて、地獄に堕ちるべきだ」という倫理のもとで戒めを伝えるための存在とされていた。つまり仏教や儒教の倫理を伝えるための教材として、物語が見られていたのだ。
反旗を翻したのが二次創作するくらい思い入れのあった宣長だ。物語は決して何らかの教訓を伝えるためのものではない。イデオロギーのために物語が存在しているわけではないのだ、と。〟
p218
〝日本文学では常に、これまでの伝統という集団と戦う、個としての作家の姿があった。集団にいながら、個人であること。そうあることが難しければ難しいほどに、その葛藤がエネルギーとなって、日本文学を更新し続けてきた。鴎外もまた、個として文学を使おうとし続けたひとりの作家だった(中略)
抑圧は消えていない。だから文学は生き続けている。〟





