502 "生殖記" 2026年4月18日

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2026年4月18日
生殖記
生殖記
朝井リョウ
面白いを通り越して朝井リョウさんが恐くなった。とにかく読み進めたくて1日で読めた。それくらい面白かったし、とにかく題材の扱い方というか物語への組み込み方がとても上手い。この本に辿り着くまでに自分は本を読み始めたのでは?とも思え始めた。何より語り手が面白いし、これはこのタイトルだよなぁと納得。 アドラーの話がちらっと出た時に、偶然嫌われる勇気を読んでいたおかげで共同体への理解が深く、より話を楽しめた気がする。 また、とにかく表現・言語化が素晴らしく「会社のことを社会から金銭を調達するための媒介」という表現が"しっくり"きた。まさにこの通りで自分は尚成に近い考えの人間なんだろうな。 また、「やらないと切り捨ててきたものたちが、逆に自分をどんどん縛っていき、いつかそういうものたちに人生を乗っ取られる」「幼体の頃に所属していた共同体との関係性がその個体の思考を左右する」といった文章も俯瞰力に脱帽。 読了後は1個体の"ヒト"として生きるのが疲れるよな…とも思ったけど、尚成の過ごし方は参考にせざるを得ないとも思えた。 文庫本の発売が待ち遠しい。もっと朝井リョウさんの作品を読みたい。好きな本の中で三本指に入りそう。
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