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@ym
2026年4月19日
読み終わった
母と娘が閉鎖的な空間で2人きり。
虐待など無くても息苦しい世界。
そんな中、読む手が幾度も止まるような罵詈雑言の数々を浴びせられながらも生きることを諦めなかった彼女の強さが痛いほど伝わった。
(もちろん殺人を擁護することはできないし、偽造文書の作成など本人の行動に首を傾げてしまうところは多々あるが)
母親は、世間体や見栄やアメばあとの繋がりのために娘を利用し、「優秀な娘を育て支えた私」にしか自分の価値を見いだせなかったのだろう。弱く哀しい存在に思えた。安らかに眠ってほしい気持ちと、あの世で永遠に悔い改めてほしい気持ちが同居する。
そして、数年前の出来事を思い出した。
阪急神戸線に乗っていた時、人目も気にせずヒステリックに叫びながら息子を叱りつけていた母親を見たことがある。
宿題を早くしろ、という内容だった。
ひとしきり叫んだあと、もう知らない!と言い放ち母親だけ別の車両に移っていった。
残された彼は宿題なんて手に着くはずもなく、シャーペンを握っているだけだった。
そして、某高級住宅街の最寄り駅で降りていった。
私は目の前に座っていたのに、彼になにもしてあげられなかった。
彼も今、モンスターと戦っているのか。
それとも幸せになっているのか。
私はあの時なにかできることがあったのか。
子の幸せを願い、教育を受けさせるのは親の勤め。
でも、自分のコンプレックスを埋めたり、見栄を張るために子供を利用してはいけない。
たとえ自分のお腹から出てきた子でも、
産まれた瞬間から別人格であること、
その子にはその子の人生があること、
子にとっての幸せと自分の幸せは別物であることを心に刻まなければいけない。
もし今後私が子を持つことがあれば、
何度だってこの2人の母親のことを思い出さなければならない。
