
左右
@hidari_migi
2026年4月19日
本のエンドロール
安藤祐介
読み終わった
文庫本が発売した当初から興味があったものの、読むのにエネルギーが要りそうと思ってずっと積読していた本。ただ昨今の印刷業界や出版を見ていたり、アマチュアながらも印刷所に頼んで本を作った経験、自分も社会人経験をしてきて色んな立場の人を見てきたのもあってか、急に「読もう」という気持ちになった。1話を読み進めたら2,3日で一気読みした。
同じ会社で働いていたりずっと取引先と一緒に仕事をしていても、分からないことがあったりだとか、それぞれの立場を理解できずに大なり小なり諍いが起こることがある。でも何だかんだで皆んな良いものを作りたい、どうせならちょっとでも自分が納得できる形で仕事したいという、目指すべきところは同じであったりする。
この作品では印刷や出版に携わる人たちの物語として進んでいくが「自分は何のために仕事をするのか」というところでは働いている人には色々感じるものがあるだろうなと思う。
改めて信頼ってどうやって築けるのだろうと思ったけど、品質を守るとか納期を守るとかはもちろんなんだけど(でももちろんとか言いつつ実は守れていることって意外とないんじゃないかと思う)、時には無茶なオーダーを応えていったり、我武者羅に動いていくことによって「あなたのためになんとかしてあげたい」「不確かな要素ではあるけどあなたに賭けよう」みたいな感じになっていくのは、信頼の証だなと思う。
情に振り回されすぎるのは良くない。でも未知のパフォーマンスを発揮するのは、そういった情の部分が大きいと思うのだ。

