meidosan "無機的な恋人たち" 2026年4月20日

無機的な恋人たち
愛とは何か 性愛とは何か 人形を相手にする人物たちからのインタビューから考えていく。インタビュー対象ごとの差異から思考を深めていく感覚が面白かった。 以下引用。 愛するとは、自分ではない存在と共存すること。そして、その存在を日々、くまなく観察すること。観察を続けることによって、私たちはその相手を知ることができる。そしてその相手に対し、適切な行動をとることができる。 私は彼に質問した。 「アンナに魂はあると思う?」 ジムは答えた。 「⋯⋯エネルギーを注げば注ぐほど、自分に返ってくるとも思う。きみの言ってる魂がどんなものか分からないけれど、これで回答になってる?」 等身大人形は瞬間的に想像を刺激することがある⋯陽の光や影、ちょっとした傾きによる微細な変化などが言ってみれば仮の自律性を人形に与える。少なくとも、人形の側にも想像を引く力は十分にあるのである。 以上引用おわり。 人間相手でも、人形相手でも、共存し、観察し、時間と思いをかけてエネルギーを注げば、そこには愛も性愛も発生する。 逆にいえば、人間相手でも、共存し観察し時間と思いをかけてエネルギーを注がなければ愛もくそも発生しない。 そう思わせてくれる本だった。 あとカントにはとても残念な思いでいっぱいになったので、今日から定言命法を放棄しようと思う。
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