汐見 "誠実な詐欺師" 2026年4月21日

汐見
汐見
@siomi250927
2026年4月21日
誠実な詐欺師
誠実な詐欺師
トーベ・ヤンソン,
冨原眞弓
トーベ・ヤンソンの小説。 素っ気ない文体が良い。北欧の海辺の村の風景を想像しながら読んだ。 親切や善意とはまた異なる、「誠実」について考えさせられる。 矜持を持つ人は憎み難い。 計算能力が高く不愛想な若い女性カトリと、裕福でお人好しな老婦人アンナ。あらゆる面で正反対な二人の女性が出会い、それぞれが持っていた指針に揺らぎや混乱が生じる。静かな水面に投げられた小石の波紋のように感じた。 他者と出会うことで互いに生じる影響。混乱のさなかにいる二人は苦しそうだったけど、収まった後には台風一過のような心地で、以前とは少し異なる見方のできる自分がいる。それが無ければ人生はつまらないかもなあと思った。 読書会の課題本に向いてそう。
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